
ウィッチャー3、スカイリム、フォールアウト4を合わせたような洋ゲーのアクションRPG「ELEX」をPCで69時間プレイしてわかった良い点、悪い点をレビューしていきます。
世界観としてはスカイリム、ウィッチャー3のような中世ヨーロッパの風味もありながら、核戦争後の世界を思わせるフォールアウト4のような雰囲気もプラスされたもの。
注意点としてSteam版は日本語に対応していません。
こちらで日本語化の方法を解説したので参考にしていただけたら嬉しいです。
良かった点


ロードが早い
オープンワールドRPGにありがちな「フィールドの広さや景色は凄いけどロードが長すぎる問題」はありません。
僕の低性能ゲーミングPCで「アサシンクリード オデッセイ」をすると全てのグラフィック機能を最低レベルにしても性能オーバーの警告が出ますし常にカクカク…
しかしこの「ELEX」では最高レベルにしても普通に動いてくれますし、最初のロードも5秒くらいで終わるので軽快なほうだと思います。
世界観が面白い


最初にも触れましたが最初の村などはウィッチャー3の雰囲気が凄いです。
音楽も似てますし(笑)
しかし剣と魔法のファンタジー要素もありながら、スターウォーズみたいな兵士や機械が出てきたり近未来的な要素もある不思議な世界観。
フォールアウト4のようにガラクタ集めも出来ます。
ただしハウジングやクラフト要素は全然深くないのが惜しいところ。
スカイリムのように街中の住民や登場人物を殺傷することも出来る自由度もあります。
マップの広さはそれほどではないかもしれませんが、似たような景色が続く無駄に広いオープンワールドゲーより、「森・山・砂漠・海岸・溶岩・雪景色・近未来・街・城・廃墟・工場跡」など様々な景色が見られるので、散策しても飽きないデザインになっています。
ジェットパックで空中移動可能
少しですが飛行できるジェットパックが常時備わっているので高い場所にも上れますし、高所から落ちていくときに寸前でジェットパックを使用するボタンを押せば落下ダメージが無効になります。
洋ゲーって落下ダメージに敏感過ぎるゲームが多く、ちょっとの段差でも結構なダメージ受けるからストレスになったりするんですよね。
あと敵に襲われて死にそうなときにジェットパックで飛んで高所に逃げるといった手段にも使えるので非常に快適。
更にジェットパックで飛びながら地上にいる敵を一方的に攻撃することも出来ます。
オープンワールドは広くて移動が大変ですが、ELEXではこのジェットパックでショートカットが出来ますし、テレポート機能が屋内屋外問わず、どこでも使えるので移動自体にストレスは感じませんでした。
レベルが高いクエストも頭を使えばクリア可


ELEXではクエストに適正レベルが書いていないので、序盤で受けるものにも明らかにレベルオーバーのクエストが多数あります。
しかしながらそんな無理難題なクエストにも抜け道としてのクリア方法が存在します。
それは『敵同士を戦わせる』
親切仕様なのかわかりませんが結構な確率でクエストの強敵近くには反則級のモンスターがウロウロしています。
1ミリもダメージが通らないほどに強い6体の兵士を倒すクエストがあったのですが、その近くにチート級に強い蜘蛛系モンスターがうろついていたので、そいつを兵士の元まで追われながら連れてきて自分はジェットパックで高所にある岩の隙間みたいなところで、じーっと待ちました。
当然隙間なので戦況を見守られませんが、しばらく経つと「クエストクリア」の文字が!
恐る恐る見てみると兵士6体の死体が転がっている状況…
この蜘蛛系モンスターには絶対逆らわないようにしようと心から誓いました(笑)
敵のレベルが上がらない
これは好き嫌いあると思います。
洋ゲーRPGは自分のレベルが上がると敵のレベルも上がるゲームが多く、レベルアップの喜びが薄いことも。
「ヌルゲーにならなくて良い」
という考えもありますが、苦戦していた敵をどんどん楽に倒せるようになり自分が強くなっていく実感を得るのがRPGの楽しみの一つだと思っているので、レベル上がる度に敵も強くなっていく洋ゲーは正直嫌でした。
その点、「ELEX」は敵のレベルが上がらないので自分が強くなっていく実感を味わうことが出来ます。
悪かった点


会話が多過ぎる…
スカイリムやウィッチャー3の会話の多さにスキップしてしまったことはありませんか?
ELEXは盛ってるわけではなくガチであの3倍以上は会話が多いです。
ゲームを始めてから30分は僕も真剣に聞いていました。
洋ゲーあるあるですが初めて聞く「名前・種族・場所名・その世界の専門用語」をいきなりフルコースで浴びせられ、何が何だかわからない状態…
正直、クリアした今もストーリーよくわかってません(笑)
会話のスキップも一行一行しか出来ないのに、返答の選択肢が5個くらい出て来ますし、更にその選択肢一つ一つをそれぞれ聞き終わらないとクエストを受けられない仕様。
途中からはもう何を話してるかわからないけど、とりあえず選択してボタン連打でスキップしクエストを受注していました。
この時、一番思ったのは
「日本語化した人すげぇ…」
これに尽きます。
非公式の日本語化パッチなので、アマチュアの方が無償で作っていると思いますが、この量を翻訳したらどれほどの時間がかかるか…
ELEXを楽しめたのは貴方のお陰です(スキップしちゃったけど…)
この場を借りて感謝させてください。
ありがとうございますm(__)m
序盤から敵が強過ぎる


良かった点で適正レベル以上のクエストクリア方法を書きましたが、そもそも敵が強すぎるでしょ…
僕はヌルゲー派なので一番簡単な難易度設定にしましたが、それでも序盤にいる一番の雑魚に2発喰らえば死にます。
そして序盤の町の周辺を散策しようと思っても絶対にワンパンで殺されるドクロマークついた敵がゴロゴロ。
序盤はとにかく死にまくりましたね。
ようやく面白くなってきたのは、プレイ時間10時間を過ぎたあたりから。
経験値アップMODを導入
そんな強い敵をようやく倒しても貰える経験値が少なすぎて敵を倒してレベルを上げられる仕様になっていないゲーム。
そこでPC版ならば使用可能なMODを導入推奨。



こちらは倒した敵の武器がドロップしやすくなるMODと、オプションで経験値が増えるMODとなります。
僕はこのMODのお陰でオープンワールドを散策しながら敵を倒しレベルを上げていくというRPG本来の面白さをELEXでも体験できました。
ただ、武器を落とすMODの注意点としては結構な確率で武器を落としてくれるので、購入しなくてもそれを適正レベルになったら装備すれば良いだけになります。
更に武器を売る金策がチート級になってしまい一気にヌルゲー化する危険性もあるので使用は自己責任でお願いします。
他に気になった点




【キャラクリ無し】
主人公の坊主男性で終始プレイすることになります。
容姿変更MODも確認できません。
【攻略情報無し】
マイナーゲームなせいで攻略情報はネットにもありません。
自分で頑張るしかなかったです。
【段差でスカる】
少しでも段差があると攻撃が当たらずストレスに。
【アクション部分が残念】
申し訳程度の回避はありますがカウンターもなくアクション性は低い。
ダッシュもボタン押し込みから一秒後遅れでダッシュを始めたり動きの面で不満。
【バグ】
他ゲーに比べれば少ないかもしれない。
自分が遭遇したバグは、2つのサブクエストが進行不可になったことと、ベッドで寝たらいつものように起き上がらずボタンが何も効かなくなるバグ。
しかし少し待ってからタイトル画面に戻り、またコンティニューすれば起き上がった状態からスタートするので問題無し。
総評


一言で表すと
【大作になりきれなかったゲーム】
ポテンシャルはとんでもなく高かったはずです。
スカイリムのようにMODが出まくっていれば、神ゲーになれる可能性は十分にあったと思います。
それだけに惜しい…
約70時間も夢中でプレイできたので、当然僕としては楽しかったゲームでしたが、こんなに色々と詰め込んだゲームが何故有名になれなかったのかプレイしながらもヒシヒシと伝わってくるゲームでした(^^♪


